ブルース・リーの映画考察のページがアイフォンから見れないという意見があったので、簡単にリメイクしたぱん
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前回の作品同様監督はロー・ウエイで、アクション監督はハン・イエ・チェンとなっていますが、ところどころブルースの意見を取り入れて完成されています。
この作品が他の作品とくらべ、とかく神経質になるのは反日イメージが全編にちりばめられているからでしょうか。

この作品は、香港映画であり舞台は中国の上海ですが、完全な娯楽映画としてブルース・リーを売り出す事が目的の映画としか見れません。また 劇中に出てくる日本人役の袴が前後ろ反対であったり、和服を着た女性のかつらがずれていたりと少々雑な点が日本のイメージよりもどこか架空の国を連想させ、私は日本人を意識する事はなかったです。
この作品には、ブルース・リーを主演として彼を大々的に売り出すことが目的のような映画技術を使用しています。
誰にもわかり易いのが、ブルース・リーの顔のアップ・シーンが多い事です。
ブルースに限らず、映画では主役を売り出そうとする場合、顔のアップ・シーンや出演シーン,セリフといったものを増やす事が行われます。この映画には、ブルースの目のアップのシーンが出てきます。又 遠くにひいたカメラからブルースをクローズ・アップしたり、ブルースを中心に画面が構成されたりしています。まさしく ブルースが主役です。
怒りの鉄拳は、ロー・ウエイが長い間 暖めてきた企画でブルースだったら必ず成功出来ると考えたから撮影したと言われています。

ご存知のように香港では音は後でアテレコされるため、撮影中はかなり騒がしいのが当たり前になっています。

その上 ロー・ウエイは、競馬やドッグ・レースと言った賭け事の放送を流していたため、ブルースにとっては非常にやりにくい撮影だったことでしょう。
しかし 彼も契約があったので最善をつくす努力をしたようです。

ブルースは、この映画で彼のトレイドマークになる2つの道具を使用しています。
一つはヌンチャクです。
ヌンチャクは、ヌンチャクンと発音する中国武具ですが、元々は この武具は中国には存在せず、日本の沖縄古武道にあったものを中国に逆輸入されたものでした。
中国では、二節箟や双節箟といった武具がこれにあたります。しかし ブルースが映画で使用したものは、少し形態が違います。

これは、ヒィリピノ・マーシャル・アーツにあるタバク・トヨクをイメージした為と思われます。又 ブルースは劇中2種類のヌンチャクを使用しています。
その一つは、倉田保明によってプレゼントされたものと言われています。確かにブルースと倉田氏は、同時期に会っている事は事実です。が 彼に貰ったとブルースが言っている資料が私の手元にはありませんので確信は持てません。

元々ブルースは、中国系の武道家であった為、気合を発する事は少なく、息をはく音だけが静かにしていただけでしたが、ダン・イノサント氏と出会い 違う流派の武道を研究する時になって少しずつ気合を込めた発声をするようになります。
この映画ほどではないですが、過去に出ているTV番組にも”トオィッ”、”ホオィッ”といった掛け声を実際に使用しています。プライベート・フィルムでの練習風景に”オイチャー”という掛け声を使用しているものもあります。

この映画には、幾つかのトリック撮影があったにしても、ブルースの強さは 当時の香港の人々には真の強さにう写った事でしょう。
ラストの飛び蹴りのシーンでは、トランポリンを使用せず 自分の脚力であれだけの高さを確保しており、なおかつ空中でポーズをとっている事は、やはり自信と余裕のなせるわざと解釈せずにはいられません。
このラスト・シーンは、日本公開当時 今の ビデオやDVDで見れるシーンよりも少し手前でストップしています。

今の物悲しい北京語の歌とは違い、マイク・レメディオスの歌う英語の歌は、ブルースの権力への挑戦をたたえるかのように聞こえ最後まで迫力のある映画であったといえるでしょう。
あなたは、どう感じましたか?


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